第116回 枠を外す

今回はレンズのスペックについてです。

以前、依頼元の方に撮影ポジションを指定され、ならばこの画角で押さえておけば良いですかと尋ねて、どうして制限しているの?と逆に聞かれたことがありました。ハッとしました。

明るさ
昨今のレンズの明るさはズームでもF1.8、単焦点でF1.2でも開放からすっきり写るレンズが出てきました。
マイクロフォーサーズで適度な深度でぼかすことが可能になったり動画の撮影範囲が広がってきました。
これまでにない表現が綺麗なボケの中に広がり始めました。

ズーム域

高倍率では描写がイマイチというレンズではなく、従来の高級レンズ並みに描写のいい上に2本のズームをまとめた撮影ができるレンズが出てきました。
被写体が浮き出るようないい描写がレンズ交換なしにさくさくとテンポよく撮影できて撮影も楽しい。あるいは小さいズーム域でも単焦点並みの明るさで撮ることができたりもします。

撮影距離

これまでのレンズは焦点距離×10倍ぐらいが被写体に寄れる最短距離という暗黙のルールがありました。
ようやく最近それよりも寄れるレンズが多く出てきました。寄りたい気持ちを止めない撮影経験をスマホで積んだ私たちはもう寄りたい時には寄りたいのです。

倍率

ある設計者の講演を聞いてマクロレンズは等倍あればいいという常識があったと言います。
かつて高倍率マクロレンズをラインナップしていたメーカーでもそういう認識だったのです。
ようやく上記のメーカー含め等倍の壁を越えたレンズが出てきました。

新しい撮り方がレンズのスペックひとつで提案されてきます。私たちは撮影に生かすことができるでしょうか?