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第87回 創作の嘘

今回はSFや改変歴史物などにおける設定のお話です。

ノンフィクションの皮を被ったフィクション

私たちの世界で実際に起きていることを記述するのがノンフィクションだとするなら、話を面白くするために嘘を意図的に混ぜるのがフィクションでしょうか。
先日、歴史研究を志す学生さんが司馬遼太郎などの歴史物を研究資料にと言う話題がありました。また、永遠の0をあたかもこんなことがあったと思う方もいるそうです。専門家は切り分けたとして一般には区別がつかないのです。

わかりやすい大胆な嘘

ノンフィクションを書く上で全てが見知らぬ内容だったら読者はその物語りを読めるでしょうか。だからこそ過去の歴史、現代の社会、有名な物語りの世界観など予備知識として読者が持っている世界観を持ち込み背景描写の手間を省くのです。ただ、それが史実と受け取られたり、科学として見られても困るわけで、あくまでフィクションであることを示す大胆な嘘を混ぜる必要があります。

そこから広がるセンス・オブ・ワンダー

もし、物理定数が違っていたら、もしワープできたら、もし未来から猫型ロボットがやってきたら、もし、女子高校生を宇宙飛行士にしたら、もし武道に戦車を使ったら。言葉を重ねる細かな設定は別の楽しみとしても大きな嘘と日常のあるあるや工学的な課題などを重ねると面白い物語りになる可能性が広がります。

物語りとして楽しむ

とかく、細かな設定の矛盾にこだわるばかりでお話を楽しめないのはもったいないので、こういうものですから。と言う大胆な嘘から生まれる奇想天外を楽しみたいものです。