第81回 標準レンズで歩く
今回は、レンズ交換式カメラで標準レンズと呼ばれるレンズについてです。
35ミリ一眼レフなのに50ミリ
フィルムの感度が低かった時代に明るいレンズを設計しやすかったからなどの諸説ありますが、対角画角47度前後のレンズを標準レンズと呼んでいました。
20世紀半ばから1980年代半ばまでは一眼レフカメラにセット販売されていました。
35ミリ判のフィルムだったのでそれは50ミリ前後のレンズでした。
デジカメ時代にリニューアル
デジタル一眼レフカメラの主流がAPS-Cサイズになると35ミリレンズがその画角を担うようになりましたが、時はズームレンズ全盛。あまり高級タイプで明るい標準レンズとしてのレンズは発売されませんでした。
高性能と重厚長大
フルサイズのデジタル一眼レフカメラの価格がアマチュアの手の届くものになると単焦点レンズとして50ミリレンズが再び脚光を浴びます。
ところが、解像や色にじみ周辺の光量不足などを気にする声でリニューアルしたレンズはどんどん大きくなり、以前の85ミリ大口径レンズ並になってきました。
あの頃の手触り
フィルムカメラの標準レンズに慣れていた人は撮影の気負いのなさ、持ち歩きや撮影時の軽さなどにも標準レンズの良さを見出していました。
そこで、ボケの絶対量には目をつぶってマイクロフォーサーズやAPS-Cを選ぶという選択肢があります。
特にマイクロフォーサーズで標準レンズになる20から30ミリのレンズは豊富です。
好みのボディーとレンズをお店で組み合わせて散歩のお供を選んでみてはいかがでしょうか。