第155回 ユーザーイベント
今回はユーザーを集めるイベントについてです。
炎天下長蛇の列
とあるカメラメーカーの初めてのファンイベントをのぞきにいってきました。
開場予定の30分前には長蛇の列。
うちわ配布は助かりました。ペットボトルを列に並ぶ前に買っておいて良かったです。という大人気。
みなさんその会社のカメラ提げています。
ぎりぎり開場後ステージに間に合う
やきもきしましたが目的のひとつだった特殊用途カメラの講演会を聞くことができました。自慢できる成果を出していると思います。
以前、航空母艦で使えるのもこの会社のカメラと聞きました。
ハイエンドモデルの信頼性を維持していって欲しいと思いました。
分解組み立て実演
やはり現役のサービス部門の方ではなくOBの設立した修理会社の方達でした。
クリーニングサービスをしている若手と
OBの交流が見られなかったのが少し寂しかったです。
お客さんのいないところで親交を深め技術が伝承されていることを願うしかありません。
戦後にカメラ参入した会社ですが世界を席巻したこともある会社。今後ともカメラよろしくお願いいたします。
第154回 第2夏休み
今回は、お盆から少しずらしておやすみについてです。
おやすみです。
盆休みには帰省するという習慣がどの程度残っているのかわかりませんが、道路も混むし高いしとあまり動く人には評判良くありません。
企業によっては7月
早めの長期休暇時期を設定しています。
取引先が双方に渡っている会社は休みにくい仕組みです。
細かくとりたいときにとる
本来の有給取得はこれを前提にしているはずですが、なかなか目先の従業員の仕事マネージメントで切り盛りできないのか申請は却下されましたという話が聞こえて来ます。
ですが、おやすみします。
いい休暇でリフレッシュを。
第153回 気長に付き合う
今回はドイツのブランドのお話です。
修理部品は8ヶ月後です
リコール(人命に関わる重篤な事象ではないですが)に近い不具合の製品でこれでした。それでも仕方ない付き合おうと思ってしまう顧客(私も含めて)がいるのが不思議です。
修理はしてくれるまだ見捨てられてはいない
そんな感覚を抱かせてくれるほど純正もサードパーティの修理屋もあるからこう思えるのでしょうか。実績と期待とないまぜになった感情。国内メーカーはあっさり捨て去ってしまうのとは違うかもという期待。
日本のメーカーの変化
そんなところを見習うが如く、敏感な会社は古い製品のサポートを復活している。補修部品の再生産も。
鈍感なメーカーはばっさり切ってしまう。勿体無い。それまでのブランドが崩れてしまう。
長く大切に使えるなら。
親から孫まで使えたら嬉しいのですが。
第152回 実現性や持続性
今回はデザイン思考で抜けがちな視点についてです。
要素技術開発の項目を決める
デザイン思考では観察・共感・洞察・プロトタイピング・テストという工程を回して価値やその提供方法のスパイラルアップを狙います。
ここで、目的を要素技術の提供価値の検証にするとどうも不具合が生じるようです。
そんなのできないで離れる
実現手段を棚上げして思考することに慣れている人は今は価値やUXを磨くことが大切だという思いがあります。一方の実現性に思考が行く人はそこから出て来たプロトタイピングへの疑念に捉われがちです。
ビジネスとしての持続性
またビジネス観点を持っている人はビジネスとしての持続性が気になりますがデザイン思考の基本サイクルではそれが見えないので興味が薄れたり、ブロッカーとなってワークそのものが頓挫します。
チームビルディングの危機
両者の溝が深まってしまうとなかなか難しくなります。得意な分野で思考を発揮してほしいと分担をすると、統合で齟齬がさらに出ます。
短期の考え長期の考え、他の人の重視する点、思考の性向。
デザイン思考の基本ループの先に
検討のQCDがなんだったのか?
あいまいな点が多かったり、期待として拡散を重視しすぎるとメーカーで技術部門とマーケット部門とデザイン部門の混成チームではこうなりがちです。実現性や持続性の検証をするフェーズを小さくても入れ込んでおくこともできるでしょうか。正解は見つけられていません。
悩ましいところですがそれを乗り越える目標を共有して進んで行くことはもっと大事です。その情熱が消えたときはそのチームの解散の時でしょう。
第151回 設計から60年
片方は当時の製造、片方は20世紀末の復刻版ですが、そんな1957年ごろのカメラのお話です。
製造は1965年
当時の新鋭機ライカM3は凝ったファインダーで高級すぎて、シンプル化と広角レンズを使いやすくしたのがライカのM2です。
その後のM型ライカのファインダーはこの機種の構造が60年使われることになります。
その頃ニコンは
ニコンSPが高級すぎたので普及型として作られたのがS3です。
ボディーは横幅まして一眼レフのミラーボックスを埋め込みニコンFへと発展していきます。何回か復刻再生産されてきたのも特徴です。
ファインダー見やすいライカ
距離計像も明るく近接撮影の撮影枠の補正も付いています。
世界的にファンと整備業者がいたおかげできちんと動くカメラが残っています。
レンズも最新のものまで同じマウントで楽しめます。
フィルム装填しやすいニコン
コンタックス式のフィルム装填は裏蓋引き抜き式ですが、後年のカメラと共通の装填方法で確実です。
ただし、2000年復刻に合わせてコシナが作ったレンズが一部あるもののメーカーメンテナンスも終わり、マウント互換性は後年のFからの系譜に委ねることになっています。
オールドカメラと今を切り取る楽しみをどちらも与えてくれていい休日を過ごしています。フィルムのおかげです。
第149回 棚ざらい
今回は銀塩カメラのブームを支えるある現象についてです。
往年のカメラファンの棚から
どうも銀塩カメラ(フィルムを使うデジタルカメラより前のカメラ)が中古カメラの市場に流れているようです。買取シーンをよく見かけます。
昭和からフィルムで写真を初めてカメラをコレクションしていた層でしょうか。
フィルムの銘柄変化
主要なフィルムの製造中止と価格高騰が上記の層の銀塩カメラ先行きに引導を渡し、ソニーのミラーレスやフジのミラーレスに流れている、あるいはカメラ自体を楽しむ環境で無くなっていることも考えられます。
若者のフィルムブーム
一方で新しい表現として写ルンですのリバイバルブーム、ロモグラフィーや中小フィルム銘柄の、さらに期限切れフィルムまで個性的な写真の手段として銀塩カメラを入手する層のこだわりがアンマッチしているためのようです。
個人所有の美品
在庫だぶつき買取価格の下落に伴ってライカなど中古価格の従来高めだったものは買取が安くなり、記録用ネガフィルムを使うような銀塩コンパクトが高くなる。そんな状況です。
ライカとフジのナチュラクラシカが近い値段で売られていたり、国産プロ用一眼がその半値以下だったりしています。
若者人気は
大きな中判カメラや日付機能付きのコンパクトカメラ、国産の普及機Penやオートハーフに数千円から高くて1万円ちょっとの一眼レフでそれに合わせたカメラ店が前回のお店です。
おじさん世代は前回のクラシックカメラブームで高騰して買えなかったあの機材をこの外観程度の良さで楽しめる一方、修理送り(不具合は案外多い。)もちらほら。相場観の狂いの狭間で右往左往しているのでした。